第67回 ファミリーヒストリーと着物

仕事柄、地域のイベントや集まりに着物を着てきて欲しいというリクエストが多いため、ある程度の枚数の着物を持っています。

決して高価なものではなくて、東京に行ったときなどにアンティークショップを覗いてみたり、ネットで掘り出し物を見つけたり、長い月日で少しづつ買いためた大事なものです。

そんな着物の中でもとても気に入っているものが、祖父と祖母の着物です。私は現代人としてはとても小柄(147cm)なので、明治時代のアンティークもちょうど良かったりすることが多く、推定145cm位の身長の祖母の着物は着込んだ柔らかさが心地良くて重宝しているのです。

着物

男性は着物をストンと着ます。女性は腰のところを二重にしなくてはならない為、男性用の着物は大抵短すぎる場合が多いのですが、以前女将の内緒話に書いたように、祖父は身長178cm位ある大男。さらに私が小さいので十分すぎる位の丈があり、きれいに洗い張りをして、素敵な大島の着物になりました。
私が生まれる前に他界した祖父を、この着物を身に着ける時は身近に感じられるのです。

昔の物は本当に素敵なものが多く、祖母のブローチは帯留めにしました。髪が短いので付けられませんが、翡翠の簪は宝物です。

帯留めやブローチ

少し暖かくなってきましたので、着物を着て日光街散歩でもしようかなと思う今日この頃です。