今年は梅雨明けが早く、奥日光は毎日良い天気が続いています。夏休み前の充電期間で、旅館を3日休みにしました。若女将は毎年「今年はこれを頑張ろう！」と目標を立てるのですが、「今年は山に登ろう！」が目標です。旅館の場合、休みとはいえ、あまり家を空けることができないので、とりあえず近場の山に登ることにしました。地の利を活かして、朝4時半に目覚ましを合わせ、外を見てよい天気だったら行動開始！　支度を済ませ、5時には出発して5時半に登り始めます。

1日目はお手軽に「高山」登山です。この山は中禅寺湖と小田代が原の間にある比較的標高の低い山で、奥日光の山の中では場所も良いし、時間が無くても登れるし、登山気分も十分味わえるとても都合の良い山です。ちょっと眺望が悪いのが…ですが。

世の中にあまり怖いものがない若女将ですが、さすがに熊には遭いたくないので、熊鈴を鳴らしながら登ります。早朝なので人もいないし、樹林帯で暗いので、ちょっと不気味です。それでもいろいろな鳥が鳴いているのと、朝露が木から笹に落ちる音とが相まって、心が和みます。

竜頭の滝上から登って、同じ道はつまらないので、小田代が原方面に下りました。石楠花橋から湯側沿いで戻ろうと歩いていると、千手が浜の仙人さん(女将31参照）の車と遇って、ちゃっかり小田代が原まで今が盛りの高山植物を見に連れて行ってもらいました。

鹿柵を作ってからやっと咲き出したニッコウキスゲ。アカヌマフウロウ、ノハナショウブ、クガイソウ、ノアザミ、朝露に濡れて、本当にきれいです。仙人さんの話では、ここも戦場ヶ原同様、ズミの幼木が育ちはじめていて、草原化が進んでいるとのこと。そうなると、この景色も木々が邪魔して見られなくなりかねない。ズミを退治するわけにもいかず…考えさせられました。

早起きは三文の徳！朝靄に煙る戦場が原も見られたし、小田代が原の可憐な高山植物も見られたし。山も登って体脂肪も減らせたかも。という訳で、あと２０歳若かったら、山スカートがはきたかった若女将の山登り、第１日目はこれで終わりです。つづく。